フライフィッシング讃歌



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アメリカのFFの歴史と在来魚保護

原題はFly Fishing through the midlife crisis

本棚の肥やしになっていた一冊。本の整理をしていて、原題をみて読む事に。
帯にも、男は釣りで人生の危機を乗り越える。とある。
筆者はNYタイムズの記者(社説責任者)となるまでの人生を釣り人
としての経験や環境問題を含めて書き記している。
アメリカの釣りが始めからC&R(キャチアンドリリース)で無かった
事、無思慮による養殖魚の放流や河川破壊が進んで来た事を記者の目を
通して、時に皮肉的に時に愛情をこめて綴っている。またその多くは尊
敬するフライフィッシャーである友人との語らいや釣行でのエピソード
として述べてもいる。
C&Rへの道、在来魚保護への取り組みなどを時代時代の政治の流れに
も呼応させて説明してくれていて、非常にアメリカでの釣りをめぐる動
きが分かりやすい。
この辺はさすが新聞記者だというところであろう。
最後に方で、尊敬する友人の死を経験する訳であるが、その友人が語っ
た言葉として次の記述を書き留めたい。
「わたしは釣りが社交的な出来事となった段階に到達した。私は一緒に
いたいと思う人たちと出かけるのが楽しいのだ。わたしにとって重要
な、唯一のことは、魚のいる水で釣りをすることであり、
たとえ一尾も釣れなくとも、自分は魚にそれだけ力をつけてやれると
いう気持ちにまでなっている。わたしは釣果で釣りの充実度を測ったり
しない。
戸外へ行き、飛びきり上等な日を過ごし、一尾の魚を釣らずにいられ
る。わたしは釣行して、生命を失った川で釣りをしたくない。
そこの魚のいることが重要なのだ」
「よい川で釣りをしていたい、それだけが願いだ」

また、私はお道具(ロッド、種々の毛鉤)にはまったく興味が無いので
すが、その筋の方にはたまらない記述が沢山ありますことを記しておきます。




晶文社







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